うなぎの寝床条の敷地いっぱいに建つ築45年の店舗併用住宅のリノベーションです。
愛猫家である建築主からの要望は「猫と人が心地よく暮らせる家」でした。
京都市の景観条例から、建て替えを行なった場合は2階以上の階にセットバック等の厳しい制限がかかることから、建築面積を最大限に利用できるように既存建築をリノベーションする事としました。
外部は塗装塗り替えのみとして、景観条例に合わせ小豆色の保護塗料を塗装することで耐久性、耐候性の改善を計っています。
内部は人と猫の動線が生まれることから、まずは断面的な動きが行えるように猫の動線を空間の上部にいくつも点在させました。人と猫の動線と重なり合いながら多面的に展開されるよう、壁面にはキャットウォークを分節して設けることで、空間の拡張を付与することができます。人は人、猫は猫で分けずに混じり合う場所となるよう、猫の水飲み場は来客時には腰掛けとなり、キャットウォークやステップはロフトや収納、カーテンレールとしても利用できるといった、猫と共生できるデザインとしています。
人と猫がお互いに心地よく暮らせるように、居場所を決まることなく点在した要素から用途が混ざり合うことで、多様な状況を人と猫が分かち合える空間を目指しました。
所在地 | 京都府京都市 |
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主要用途 | 店舗併用住宅 |
家族構成 | 家族1人 猫2匹 |
建築面積 | 31.20m2 |
延床面積 | 89.00m2 |
構造構法 | 鉄骨造 |
規模 | 3階建 |
設計期間 | 2022.6〜2022.9 |
工事期間 | 2022.9〜2022.12 |
構造 | 宇治川大園建築設計事務所 (構造アドバイス アトリエSUS4 能戸 謙介) |
施工 | ヒラサン株式会社 平山 正訓 |
撮影 | amu 吉田 祥平 |